箱根駅伝野次馬トーク
(その6:第75回箱根駅伝直前大胆予想!)


野次郎
 「オレたちの野次馬トークもしばらく休んでしまったが、やはり箱根駅伝だ、スタート直前大胆予想をしておこうよ。」

【駒沢圧倒的有利?】

馬八
 「今回の第75回箱根駅伝は、YKK神奈川・駒沢・山梨の3強の争いというのが衆目の一致するところだが、中でも駒沢圧倒的有利説が多いね。」

野次郎
 「確かに出雲・全日本と優勝を飾り、タイム的にも、1万28分台が6人と強力メンバーが揃った。オレたち神大サポーターとしても、駒沢が優勝候補筆頭であることは率直に認めざるを得ない。」


 「『これで優勝しないと、後いつ優勝するのか』とか、『これだけのメンバーで優勝しなきゃ、監督は首になる』なんて、自分たちも言っている。」


 「自信はあるんだろうが、『優勝、優勝』とあまり安易に言いすぎると、思わぬ落とし穴が待ってないとも限らない。神大の2連覇のときは「優勝」という言葉はほとんど口にしなかった。内に秘めるものがあっても、ストレートに表に出して言わなかったけどな。」

【持ちタイム】


 「持ちタイムからみた戦力はどうだろう。」


 「10,000mも20kmも、3強の平均タイムが他の大学を圧倒している。
 だが、この3校の差は、ほとんど無いと言って良い。神大の20kmの記録が3番目になっているが、横須賀の20kmのコースにはアップダウンがあって、20秒くらいはロスすると言われており、他の2校と全く遜色無い。いずれにせよ、この3校はタイム的には全く互角だと思う。」


 「ということは、駒沢が飛び抜けて強いとは必ずしも言えない訳だ。」


 「うん。月刊陸上競技の予想座談会で、『優勝確率は駒沢が50%、山梨が40%、神大が10%』という意見が出ていたが、それほどの差は無いだろう。神大の10%はいくらなんでも過小評価だと思うな。オレは駒沢40%、神大32%、山梨28%位の確率だと思う。
 スポーツ報知の座談会でも、記者の意見が3つに分かれている。三つ巴でどこが勝ってもおかしくない状態だ。非常に稀に見る熾烈な戦いになるんじゃないかな。」

【区間別】


 「区間のオーダーも出たが・・・・。」


 「例年のことだが、補欠に有力選手を残しているチームが多い。
 神大は野々口・勝間、駒沢は河合・北田、山梨がワチーラ・西川、中央が国武・豊田、拓殖が両吉田、日大が塩見、東海は高塚・柴田、東洋が酒井、日体が小原、法政が藤巻、これらの選手は必ずどこかを走るはずだ。」


 「前回74回のオーダー変更数を大学別に見ると、神大が3、駒沢が4、山梨が3、中央が4、順天が4、早稲田が1、日大が1、拓殖が2、大東が4、東海が4といったところだが、皆かなり多いね。」


 「今回も相当変更が多くなりそうだな。」

【1区】


 「区間別に見ていこう。まず1区だが・・・・。」


 「1区は神大が小松、駒沢が西田、この2人がレースの中心になるんだろうな。山梨は宮原、彼は全日本4区4位と堅実な走りをして、力をつけ来ているが、ワチーラに代わるかもしれない。ワチーラが出ればまたどんどん飛ばして行くかもね。
 この他有力選手では、今年で1区3回目になる中央の久保田、去年区間2位だった拓大の東、東海の高橋らが先頭争いに加わるだろう。」

【2区】


 「花の2区は、さすが凄いメンバーが揃ったね。」


 「神大渡邊・駒沢佐藤・山梨古田・中央小嶋・順大三代・早稲田山崎・日大山本・大東小林・東海諏訪・法政坪田だ。拓大は衣川から吉田行弘に、東洋は石川が酒井に代わるのは間違いない。10,000m28分台が15チーム中9人もいる。
 駒沢藤田2区の大方の予想を裏切って佐藤が2区を走るのは、それだけ佐藤の調子が良いってことかな。3強の争いは佐藤が先行して、古田・渡邊が追う展開かな?二人ともきっちり着いていくと面白いレースになる。
 区間賞争いは、これらの3人に山本・三代・諏訪が加わり混沌としてくるだろうね。」
【3区】


 「3区はつなぎの区間で、神大が野間、駒沢が揖斐、山梨が近野、中央が石本、拓大が高須だ。」


 「野間は、秋以降急速に伸びてきた選手だが、野々口に代わる可能性もある。
 揖斐は出雲では3区(5.7km)の区間賞を取ったが全日本では4区(14km)5位だった。ハーフのタイムもいまいちで、やはり20kmを超える長い箱根でどこまで走れるか未知数だと思うな。
 山梨の近野は、全日本6区2位、名古屋ハーフで山梨学内3位と伸びて来ている。
やはり3区は、3強+拓大の4校で先頭を争うようになるんじゃないかな。」

【4区】


 「4区は、最近非常に重要視されてきている。神大が辻原、駒沢が藤田敦、山梨が大浜、中央が藤田将弘、拓大が小林1年生。早稲田の佐藤敦之も2区ではなく4区を走る。」


 「山梨の大浜も実力はあるが、西川に代わる可能性が高いと思う。
 藤田敦が2区でなく4区というのは、佐藤が良すぎるのか、藤田が100%以上の仕上がりでないのか、のどちらかだろうな。辻原は前回8区区間賞をとっており、藤田に食いついて行く力は十分ある。いずれにせよ、ここで藤田と神大・山梨の差がどれくらいになるかで、今回の箱根の勝敗が大きく左右されるだろうな。」

【5区】


 「さあ、問題の山登り5区だ。神大は勝間でなく同じ2年生の林健太郎、駒沢が1年生神屋、山梨が前回区間賞の横田、中央は武田、拓殖は1年生天野。」


 「神大の林も強力な選手だ、勝間と遜色無い力を持っている。ただやはり勝間に代わる可能性が高いと思うがどうだろう?中央は地元小田原高校出の豊田に代わるだろう。
 駒沢の神屋は高校時代は揖斐に及ばなかったが、出雲5区、全日本6区といずれも区間賞を取り、揖斐を超えているね。ただ、初めての山登りでどこまで力を見せるか、見物ではある。
 山梨の横田は、秋のシーズンは故障で全く姿を見せなかった。ようやく箱根に間に合ったようだが、前回と同じような走りが出来るかどうか、これも注目される。」

【6区】


 「6区の下りは、神大中澤、駒沢橋本、山梨境田、中央が小川、拓殖が鈴木となっている。」


 「駒沢は多分河合に代わり、3強は前回と全く同じ顔ぶれになるだろう。
 中澤は秋以降絶好調を維持している。前回の驚異的な区間新を更に上回り、57分台も夢ではないかもしれない。ここで3強の差がどうなるか、興味深い。」

【7区】


 「7区は神大が飯島、駒沢が大西、山梨が橋本、中央が永井、拓殖が浅井。」


 「山梨橋本は冨永に代わる可能性もある。
 飯島は全日本1区でブレーキになったが、11月23日の横須賀シーサイドで6位、12月6日の日体大記録会の10,000mで28分45秒と自己最高をマークするなど、調子は上がっているようだ。3区を走ると思ったが、7区だった。まあ、比較的クセの無い区間だから、今度こそ本領を発揮してくれると思う。
 駒沢大西も10,000m28分台で、ハーフの持ちタイムも良く相当力はある。」

【8区】


 「8区は遊行寺の坂があって、結構きつい区間だが、神大は1年生土谷、駒沢が上原、山梨が大坪、中央が杉山、拓殖が山本。」


 「土谷の走りを見たいが、吉野に代わる可能性もある。駒沢は前田に代わるかも知れない。山梨大坪は高校時代演劇をやっていたという変り種らしいが、名古屋ハーフで6位(山梨学内で4位)と急成長した選手だ。
 中央杉山がここを走るが、1年生らしい伸び伸びした走りに期待したい。」

【9区】


 「9区は神大が大川キャプテン、駒沢が河野、山梨が森政、中央が板山、拓殖が船木。」


 「駒沢は北田に、中央も国武に代わるだろう。
 第2のエース区間と言われる後半のポイント区間だけに、各チームとも強力なメンバーを配置している。」

【10区】


 「10区は神大が平野、駒沢が増永、山梨が大崎、中央が宇野、拓殖が杉山。」
 

 「23kmに延びた問題区間だが、神大は4年生平野だ。73回の今泉、74回の中里に続く、無名の4年生アンカーだ。大学駅伝は初登場だが、青東駅伝で好走しており、必ず出てくると思っていたらその通り、横須賀で好走し最初で最後の箱根に出てきた。平野は先輩の2人を上回る力を持っており、23kmは十分行けると思う。
 山梨は去年のアンカー区間賞大崎を置き、最後での追込みを狙っている。
 駒沢は実績の無い増永だが、ここらあたりが『1〜2枚足りない』と森本監督も言っている駒沢のウィークポイントじゃないかな。」
 

 「さて一通り各区間見てきたが、レースとしてはどういう展開になるだろうか?」


 「やはり駒沢が佐藤・藤田敦の2枚看板を往路に置いた狙いどおり、前半リードするだろうな。問題はその差だ。4区終わって3分以内なら、神大も山梨も十分挽回するチャンスがある。5分以上だとちょっと後半の追い上げは難しくなるだろう。復路に中澤・飯島・土谷(吉野か)・大川・平野と有力メンバーを配しており、駒沢の橋本(河合か)・大西・上原・河野(北田か)・増永を勝るとも劣らない布陣だ。
山梨は境田・橋本(冨永か)・大坪・森政・大崎と6・7・8区がやや手薄に見えるが、9区・10区と強力メンバーを置いて終盤のレースを重視しており、駒沢と遜色無い。」


 「山登りと下りはどうだろう?」


 「うん、箱根のポイントはあくまでも、5区と6区だ、『山を制するものが箱根を制する』からね。5区で神屋と神大林または勝間、山梨横田、この3人がどういう走りを見せるか。さらに6区下りで中澤がどれくらい他の2強に貯金を作れるかだろうな。」

【ダークホース】


 「3強中心に見てきたが、3強を脅かすのはやはり拓大かな?」


 「中央・拓大・順天堂が続くが、その中でも全日本で3位に入った拓大が力があるね。高須・吉田行・東・船木の4人の4年生が強いし、吉田和・小林の3年生も力をつけている。ただ、10人揃っているかと言うとどうかな、2枚ほど不足する感じだ。
 中央は例によって10,000mのタイムは良いが、20kmでは必ずしも力を出し切っていない。往路でどれだけ稼げるかだな。
 順天堂は三代と2年1年の下級生のチームだ。1年生が予想外の活躍をすれば面白いと思う。今回も「復路の順大」になるかどうかも見物だ。
 予選会から上がってきた東海も上位に食い込む力は十分ある。」


 「早稲田・日大・大東の伝統校はどうだろう?」


 「早稲田は相変わらず層の薄さは否めないが、伝統の力で持ちタイム以上の活躍が期待できる。前回と同じように、往路で旋風を巻き起こせるか。やはり早稲田が強くないと箱根はいまいち盛り上がらない。
 日大も2区山本佑樹の活躍で勢いに乗りたいところだろう。府中ハーフなどで他のメンバーも上位に上がってきているので、前回と同様、意外な活躍を見せるかもしれない。
 大東はダークホースというより、シード権を確保できるかどうかの瀬戸際に立っているようだ。萩原が故障上がりで、2区でなく10区に回り、2区は1年生小林だ。萩原が10区をちゃんと走れて、追いこみ出来るかどうかが鍵だろうな。」

【シード権争い】


 「シード権争いはどうだろう。」


 「前回、オレたちは、指定席8つで残る1つの椅子を6校で争うと予想したらその通りになった。
だが今回の指定席は、3強に拓大、中央、順天、東海の7つまでだと思う。早稲田、日大は可能性が高いが、取りこぼしもありうる。帝京に初のシード権獲得の可能性もある。残る大東、東洋、中央学院、日体、法政も十分チャンスはある。10区の23kmで逆転が見られると思うよ。」

【箱根必勝の条件】


 「箱根で勝つために何が必要だろうか?」


 「キーワードは「意外性」と「安定度」だと思う。
 前回と前々回の神大には、この2つの条件が備わっていた。ブレーキを絶対に起こさないのが勝つための第一条件だが、「安定度」だけでもだめで、予想外の活躍をする選手が出てこないと優勝は難しい。」


 「いずれにせよ箱根は一人や二人のエースがいても駄目で、10人の「総合力」が無いと勝てないよな。
3強のどこが抜け出るか、また3強をどの大学が脅かすのか、興味は尽きないね。」

99.1.1 10:30